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性能とモバイル性の両立を目指した新ブランド
Core Mプロセッサーは、2014年秋に新規ブランドとして、インテルのCPUラインナップに加わった。CPUコアだけでなく、GPUコア、メモリコントローラ、インターフェイスなどPC/タブレットシステムに必要な多くの機能を統合しており、いわゆるSoC(System On Chip)に分類されるプロセッサーだ。
なぜ、このタイミングで新規ブランドなのか。Core Mプロセッサーの戦略について、インテル クライアント事業開発部 マーケティング・マネージャー 小澤 剛氏は次のように説明し、同社としてもCore Mプロセッサーが重要な製品であることを強調する。
「インテルのプロセッサーには、性能を追求してきたCore i、省電力を優先しタブレット向けに特化したAtomなどのラインナップが用意されていますが、Core Mプロセッサーが狙うのは、近年非常に高まりを見せている『性能と高度なモバイル性の両立』を求めるニーズです。ちょうどCore iとAtomの間を埋めるポジションです。そして、最新世代の製造技術(14nmプロセスルール)を他のブランドに先駆けて導入しています。このことからも我々の意気込みを感じていただけるかと思います」(小澤氏)
実際、Core Mプロセッサーの評判は高く、最新2in1デバイスのほか、アップルの新しいMacBookにも採用されたことで話題になっている。インテルが想定するターゲットは、どのようなデバイスなのだろうか。
「あえて挙げるならば、ファンレスの2in1デバイスに最適なプロセッサーではないかと思います。たとえば、東芝さんのdynabook R82のような製品がイメージとしてあります。単体で使えば薄型軽量なタブレット、キーボードユニットと合体させればノートPC、どちらのスタイルでも不満なく使えるというものですが、まさに『性能と高度なモバイル性の両立』が鍵となるデバイスですからね」(小澤氏)
ただし、搭載製品のジャンルやスタイルについて、インテルが限定することはないという。小澤氏は「クラムシェル型のスタイルのまま薄型を追求したMacBookのような製品も含めて、さまざまな可能性があると思いますし、多様なデバイスの登場が期待できるポテンシャルを秘めているプロセッサーではないでしょうか」と自信を覗かせた。