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  • 2023/03/09 掲載

「脱COBOL」だけが正解じゃない? 先入観を捨てると見えてくる“新たな選択肢”とは

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60年以上もの長い歴史をもつCOBOLは、現在も銀行のATMや飛行機の管制など、緻密な計算や大量データを処理する夜間バッチのような、正確性、可用性を求められるシステムで活躍している。しかし、「運用・保守費用の高止まり」や「IT戦略で求められるクラウドやコンテナなどの新しい技術の適用性への不安」から、Javaなどの言語によるシステム再構築を実施した結果、「現行システムを再現できなかった」という結果に終わるプロジェクトは少なくない。システム再構築も移行もできず現状のままでは、変化の激しい時代を乗り越えることは難しい。それでは、社内の既存COBOL資産とどう向き合えば良いのだろうか。
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歴史あるCOBOL資産の課題と向き合い方とは?変化の激しい時代にも対応できる効果的な手段を解説する
(Photo/Shutterstock.com)

このままCOBOL資産を使い続けられるのか? COBOLの課題とは

 COBOL言語が登場してから、すでに60年以上になるが、現在でも基幹システムなどでCOBOLアプリケーションがビジネスを支え続けている企業は多い。というのも、COBOLは数値演算の正確性や処理性能の面から、緻密な計算処理に重宝されており、金融系や証券系、製造系のシステムのメインフレームだけでなく、業種・業態を問わずにオフコンなどにも使い続けられているケースがあるからだ。

 しかし、COBOL資産を使い続けるにあたり、いくつかの課題もある。まずメインフレームの保守・運用コストが高止まり、多くの維持費が掛かっていることが挙げられる。また、COBOLエンジニアが年々減っており、専任の担当者が引退してしまうと自社システムがブラックボックス化し、誰にも手が付けられない状態になってしまう。人材確保もままならず、人材育成も難しいという、漠然とした不安感もある。

 すでに国産ハードベンダーの一部では、メインフレームの提供を止めることを宣言しているところもある。そうなると運用や保守など、すべてを任せている企業は、行き場がなくなってしまう。その一方で、時代の変化に追従するために、プラットフォームの移行に積極的に取り組む企業もあるが、何から手を付けて良いかわからず、検討に検討を重ねて先に進めない悩みを抱えているようだ。

 そもそも仕様書がないことや、過去の修正が仕様書に反映されていないことから内容を十分に把握できないケースも多い。そのため、メインフレームなどから脱却を図りたくても離れられない事情があるのだ。

 しかし、システム移行もままならず、クラウドなど新サービスとの統合などもできないままではこの変化の激しい時代を乗り切っていけず、企業成長力の足かせになってしまいかねない。それでは、このような八方ふさがりの状況に対処するために、何か良い解決策はないのだろうか。

この記事の続き >>
・高すぎる開発コストでプロジェクトも頓挫、脱COBOLの「あるある問題」
・「パッケージ」「リビルド」「リライト」「モダナイゼーション」、結局どれが解決策になる?
・コンテナもクラウドも利用できる? 脱COBOL以外の解決策が凄い

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