VPNなど「境界型防御」の終焉…鉄壁「ゼロトラスト」との決定的な“2つの違い”とは
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働き方が多様化し、組織のクラウド移行が加速する中、VPNの脆弱性を狙ったサイバー攻撃の被害が頻発している。VPNのような境界型セキュリティで攻撃を防ぐ時代が終わり、新たなセキュリティ対策に取り組む必要がある。そこで急速に導入が進んでいるのが、ゼロトラストだ。これは全てのトラフィックを疑い・検証するコンセプトによって防御するという考え方である。ではゼロトラストと境界型防御はどのように違うのか。活用事例を交えながら、ゼロトラストの仕組みや効果などについて解説する。
（Photo/Getty Images）
VPNなど境界型セキュリティの限界
近年、企業のデジタル活用が進むとともに、DXも活発に推進されている。その動きの中で、これまでオンプレミス環境で管理していたアプリケーションも、より高い効率を求めて外部のクラウドサービスに移行。さらに働き方改革やコロナ禍などで社外からのアクセスが急増しており、こうした働き方の多様化への対応も求められている。従来型のネットワークは、オンプレミス環境の出入り口（境界）をVPNやファイアウォールで防御していれば良かった。しかし、さまざまな業界で情報漏えいやランサムウェア攻撃などのインシデントが発生し、中には倒産や操業停止、高額な復旧費用の負担に追い込まれる企業もある。
アクセス手段や環境が変化した現代では従来のセキュリティ対策では対応しきれなくなっている。企業はセキュリティ改革を行う必要があるが、それは自社内だけでなく、サプライチェーンや買収企業の統合なども加味した環境を構築しなければならない。
こうした中で注目を集めているのがゼロトラストである。境界型防御では賄えないセキュリティ環境を、ゼロトラストであれば構築できるとされている。では具体的には何ができ、どう違うのか。境界型とゼロトラストにおける防御アプローチの違いや2つのケーススタディーから、最適なネットワークアクセス環境の構築について解説する。
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・今さら聞けない、「ゼロトラスト」と「境界型」の2つの違い
・ゼロトラストは本当に“安全”なのか？
・ゼロトラストの「2つの活用事例」とその「絶大効果」
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