- 2024/11/01 掲載
アップル、見通しさえず株下落 第4四半期は予想上回る
Stephen Nellis
[31日 ロイター] - 米アップルが31日発表した第4・四半期(9月28日まで)決算は、売上高と一時的費用を除く利益が市場予想を上回った。9月に発売されたAI(人工知能)対応新型iPhone16の好調な販売が追い風となった。
ただ、同社が示した控えめな見通しを受け、こうした販売好調が今後も続くかどうかを巡る疑念が高まった。
中国での売上高減少も懸念材料となり、株価は引け後の時間外取引で約2%下落した。
ルカ・マエストリ最高財務責任者(CFO)はアナリストとの会見で、「12月期(第1・四半期)売上高は前年同期比で1桁台前半から半ばの伸びを見込んでいる」と述べた。LSEGのデータによると、第1・四半期売上高のアナリスト予想は6.65%増の1275億3000万ドルだった。
第4・四半期の中国での売上高は150億3000万ドルと、1%未満の小幅な減少にとどまった。ただ、ビジブル・アルファのデータによると、市場では157億8000万ドルと予想されていた。
マキシム・グループのアナリスト、トム・フォルテ氏は、アップルの株価下落は中国での売上高が予想を下回ったことが要因だと指摘。中国での不振が持続する可能性があるとの見方を示した。
第4・四半期の売上高は949億3000万ドルで、LSEGのまとめたアナリスト予想の945億8000万ドルを上回った。
1株当たり利益は、欧州連合(EU)の一時的な巨額追徴税を除くベースで1.64ドルと、市場予想の1.60ドルを上回った。追徴税に絡む費用を含めると、1株利益は0.97ドルだった。
iPhoneの売上高は5.5%増の462億2000万ドル。市場予想は454億7000万ドルだった。他の製品ラインは予想を下回った。
iPhone16は9月20日に発売されたため、決算に反映されている売り上げは数日分のみ。ただ、ティム・クック最高経営責任者(CEO)はロイターに対し、iPhone16の第4・四半期の販売日数は前年のiPhone15と同じだったが、15よりも速いペースで伸びたとしている。
クック氏はまた、自社の生成AI機能「アップルインテリジェンス」を備えたiPhone基本ソフト(OS)iOSの新バージョンのダウンロードが、前年の2倍のペースになっていると述べた。
iCloudストレージやアップルミュージックを含むサービス事業の売上高は249億7000万ドル。アナリスト予想は252億8000万ドルだった。
Macの売上高は77億4000万ドル、iPadの売上高は69億5000万ドル。市場予想はそれぞれ78億2000万ドル、70億9000万ドルだった。
腕時計型端末「アップルウオッチ」などを含むウエアラブル端末事業の売上高は90億4000万ドルに減少。市場予想の92億ドルを下回った。
設備投資の指標となる有形固定資産に関連した支払いは前期比29億1000万ドル増の94億5000万ドルだった。
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