[フランクフルト １２日 ロイター] - ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン（ＶＷ）と同国最大の産業別労働組合ＩＧメタルは、国内６カ所の工場における新たな労働協約を巡る協議を予定より約１カ月前倒しして今月２５日に開始する。従業員を代表する労働評議会が１２日明らかにした。

ＶＷは今週、雇用の保障などを盛り込んだ一連の労働協約を破棄すると発表。高い人件費とエネルギーコストに加え、競争の激化に苦しむ国内工場を同社史上初めて閉鎖する提案を巡り労組と衝突した。

労働評議会は「今後の交渉は、ＶＷの広範囲に及ぶ人員解雇を考慮すると、非常に複雑で長期にわたることが予想される」とし、ダニエラ・カバロ議長が交渉を主導するチームに加わると述べた。また、交渉は秋に予定されているＶＷの年次投資計画やコスト削減計画でさらに複雑さを増していると指摘した。

ＩＧメタルは１１月末からストライキに入ることも可能だと警告している。