- 2024/09/06 掲載
米銀行業界は第2四半期に増益、商業用不動産などに懸念も=当局
[ワシントン 5日 ロイター] - 米連邦預金保険公社(FDIC)は5日、国内銀行業界は第2・四半期に増益を記録したものの、商業用不動産やクレジットカードといった分野で懸念が残っていると指摘した。
FDICによると、経費の縮小と非金利収入の増加を背景に同四半期の銀行セクター利益は11.4%増の715億ドルとなった。
一方で、商業用不動産やクレジットカードの借り入れにストレスの兆しが見られるという。
FDICのグルーエンバーグ総裁は記者会見で「業界は安定しており、引き続き底堅いものの、脆弱性も潜在する」と述べた。
銀行監督当局は商業用不動産セクターの低迷を注視。パンデミック(世界的なコロナ大流行)の影響を受けたリモートワークの拡大に起因する空きスペースが問題になっている。
消費者関連では、クレジットカードの純貸倒償却率(銀行が回収を見込んでいないクレジットカード残高の実質的な割合)が4.82%に上昇し、2011年以降で最高となった。
FDICによると、新たに3行が「問題銀行」リストに加わった。このリストには現在66行(総資産830億ドル)が登録されており、セクター全体の1.5%を占める。危機ではない時期には全体の1─2%を占めるのが一般的という。
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