- 2024/09/05 掲載
ドイツ鉱工業受注、7月は前月比+2.9% 持続的な回復見込めず
Maria Martinez
[5日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が5日発表した7月の鉱工業受注指数(季節・日数調整済み)は前月比2.9%増加し、予想に反してプラスとなった。
ただ、一部の大型受注の増加によるところが大きく、業界が持続的な回復基調に入るとの見方は少ない。
ロイターのアナリスト調査では1.5%減と予想されていた。
鉄道、船舶、航空機などの大型案件を除くと、新規受注は0.4%減少。一方、大型受注は86.5%増加した。
5─7月の新規受注はその前の3カ月から1.7%増加。
また、6月は4.6%増と当初発表(3.9%増)から上方修正された。
海外からの新規受注は5.1%増で、国内は横ばいだった。
バーデン・ビュルテンベルク州立銀行(LBBW)のシニアエコノミスト、イェンス・オリバー・ニコラシュ氏は「2カ月連続で好調な数字となったが、ドイツでは弱いデータが相次いでおり、例外的な事例となる可能性が高い。特に今回の指標では大型受注が決定的な役割を果たしている」と指摘。
コメルツ銀行のシニアエコノミスト、ラルフ・ソルベン氏は、鉱工業受注は年明けから安定しているようだが、購買担当者景気指数(PMI)などのセンチメント指標が弱く、警戒が必要だとし、少なくとも急ピッチな回復は期待できないと述べた。
関連コンテンツ
PR
PR
PR