［ブラジル／サンパウロ　２日　ロイター］ - ブラジル最高裁のデモラエス判事が国内のＸ（旧ツイッター）のサービス停止を命令したことを巡り、Ｘ所有者の米実業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙企業スペースＸの人工衛星網利用インターネットサービス「スターリンク」が新たな制裁を科せられる恐れが出てきた。

通信規制当局トップのアルトゥール・コインブラ氏はロイターに対して、最高裁のＸ遮断命令を徹底させるため、国内全ての通信事業者を査察しているが、スターリンクだけがこの命令に応じない方針を伝えてきたと明かした。

通信規制当局によると、スターリンクはこれに先立ち、同社がブラジルに保有する銀行口座の凍結措置が解除されるまで、Ｘ遮断を拒否すると申し立てたという。

デモラエス氏は先週、Ｘが最高裁命令違反の罰金を支払わなかったことを理由に、スターリンクの口座を凍結した。

通信規制当局幹部の１人は、Ｘ遮断拒否のスターリンクに対する制裁としては、ブラジル国内の事業免許取り消しなども含まれる可能性があると述べた。

最高裁がＸのサービス中止を命じたのは、国内の法定代理人指定の命令をＸが履行しなかったことに伴う措置だ。