- 2024/08/21 掲載
英公的部門純借り入れ、7月は予想上回る 新財務相の課題浮き彫り
[ロンドン 21日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が21日発表した7月の公的部門純借入額(国有銀行を除く)は31億0100万ポンド(40億4000万ドル)と、7月としてはコロナ禍で財政赤字が急増した2021年以降で最大となった。
ロイターがまとめた市場予想は15億ポンドだった。
リーブス新財務相が直面する予算上の課題が浮き彫りになった。
ONSによると、インフレに伴う社会給付増額や公務員給与引き上げを背景に歳出が前年同月比で増加した。
ジョーンズ財務副大臣は、保守党政権が残した「悲惨な遺産」のさらなる証拠だと述べた。
4-7月の借入額は514億ポンドで、予算責任局(OBR)の予想を約50億ポンド上回った。
コンサルティング会社パンテオン・マクロエコノミクスの英国担当チーフエコノミスト、ロブ・ウッド氏は「財務相は今後5年間、3月の予算案で計画よりも年間約200億ポンド程度多く借り入れるほか、中期的な支出を増税で賄うと予想している」と述べた。
7月の国有銀行を除く公的債務は2兆7500億ポンド、国内総生産(GDP)比で約99.4%となった。
ONSは、2008年の金融危機時に国有化したナットウエスト・グループ(当時RBS)を、保有比率が25%を下回ったため今後は公的部門の銀行として分類しないと発表。これにより国有銀を含む公的債務は約3720億ポンド程度減少、国有銀を除く債務額と同じになる。
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