- 2024/06/26 掲載
カルプレス元MTGOX代表「売り圧力はそれほど強くない」=管財人の資産売却で
2014年に経営破綻した暗号資産(仮想通貨)業者MTGOX(マウントゴックス、東京)の元代表マルク・カルプレス氏は26日、同社の再生計画に基づく保有暗号資産売却の市場への影響について、「売り圧力はそれほど強くない」と、時事通信社に書面で回答した。ビットコインをはじめとする主要暗号資産は24日、同社再生管財人の「7月以降、順次ビットコインとビットコインキャッシュによる弁済を開始する」との発表を受け、需給緩和への思惑から一時急落していた。
カルプレス氏は「暗号資産市場は多少の圧力を受ける可能性があるが、それほど強くなるとは予想していない」とした上で、「弁済開始のニュースは、実際のイベント以上に大きなインパクトを与えている可能性がある」との見方を示した。
同氏によると、マウントゴックスは不正アクセスの結果、保有資産の大半を失ったが、金融機関の口座に相当する「ウォレット」には、20万単位のビットコインが残っていた。
その後、ビットコイン価格は急騰。加えて17年8月の「ハードフォーク」と呼ばれる仕様変更に伴い、同社を含むビットコイン保有者には同量のビットコインキャッシュが付与された。同社は18年6月、破産手続きを民事再生手続きに切り替え、再生管財人が再生計画に沿って弁済の準備を進めてきた。
その後、再生管財人が資産の一部を売却したため、残高は「私の知っている正確な数量は、ビットコインが14万1686単位、ビットコインキャッシュが14万2846単位」(カルプレス氏)という。再生管財人が所属する弁護士事務所は取材を拒否した。
ビットコインのドル建て相場は再生管財人の発表後、25日未明にかけて急落し、一時は節目の6万ドルを割り込んだ。暗号資産情報サイト「コインゲッコー」「コインマーケットキャップ」などによると、26日正午現在は6万2000ドル台を回復している。
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