- 2024/01/25 掲載
ECB、一部銀行にSNS上で預金流出の兆候注視を指示=関係筋
[ロンドン 24日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が一部の銀行に対し、預金流出につながりかねないセンチメントの悪化を検知するため、交流サイト(SNS)上の投稿を注意深く監視するよう指示したことが分かった。2人の銀行幹部がロイターに語った。
欧州の規制当局は、昨年3月の米シリコンバレー銀行とクレディ・スイスの破綻を受け、銀行の流動性に対する監視を強化している。
クレディ・スイスを巡っては、2022年10月、あるジャーナリストが「国際的な大手投資銀行が瀬戸際にある」とSNSに投稿したことがきっかけで取り付け騒ぎが起こり、同年第4・四半期末までに1000億スイスフラン(約1160億ドル)以上の預金が流出した。
関係筋によれば、早期発見が銀行破綻を食い止めることはできないかもしれないが、規制当局と銀行は警戒するに越したことはないとの姿勢を取っている。
ECBの広報担当者はコメントを避けた。
ECBは昨年11月に発表した金融安定レビューで、「ソーシャルメディアは情報の拡散を早めるとともに、ショックを誘発したり増幅したりする可能性もある」と指摘している。
ECBはここ数カ月、流動性報告書の精査を強化し、その頻度を従来の月次から週次へと引き上げている。
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