- 2024/01/24 掲載
楽天証、1月口座開設が過去最高へ=新NISA背景、稼働率課題も―楠社長
インターネット証券大手、楽天証券の楠雄治社長は24日、同社で個人が新規開設する証券総合口座数が、1月に月間ベースで過去最高になる見通しだと明らかにした。年初にスタートした新NISA(少額投資非課税制度)やバブル後高値の更新に沸く、好調な株式市場が背景にあるという。同日、時事通信のインタビューに応じた。
新NISAでは、株式や投資信託の売却や配当などで得た利益が非課税となる投資額の上限が大きく引き上げられ、運用期間も無期限となった。
投資未経験者がNISA専用口座で取引するには総合口座を開く必要があり、楠氏は「昨年12月から今年1月にかけて開設ペースが上がってきた」と語った。同社の口座数は昨年12月に1000万を超え、1月の開設数は従来最高だった2021年3月の25万口座を上回るペースという。
楠氏は、新NISA開始に伴い投資信託の積み立て購入も増えていると強調。1月10日時点の1人当たりの毎月の平均積み立て設定金額は5万円と、前年の同じ時期に比べ90%も増加した。
一方、開設後も取引が行われなかったり、預かり資産残高がなかったりする口座があるのが課題。同氏は「口座数は業界の勢いなどを示す象徴だがうわべの数字だ」と指摘した上で、「顧客が正しい資産形成を行えるよう取り組みたい」と述べ、稼働率を重視していく考えを示した。
【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに応じる楽天証券の楠雄治社長=24日午前、東京都港区
PR
PR
PR