- 2024/01/24 掲載
25年度から実費精算=公務員宿泊費、円安・物価高で―法改正案
国家公務員の出張旅費に関する基準を定めた旅費法の改正案概要が24日、判明した。円安や物価高の影響で高騰する宿泊費について、定額支給から実費精算に切り替えることが柱。政府は26日召集の通常国会に改正案を提出し、2025年度からの施行を目指す。
対象は国家公務員だが、旅費法を参考に条例を策定している地方自治体があり、今回の改正は地方公務員にも波及していきそうだ。
現行の旅費法では、宿泊費は職位ごとに定額で支給される。米国のワシントンやニューヨークなどへの海外出張の場合、事務次官や局長級で1泊2万5700円、中堅の課長補佐クラスで同1万9300円が支給される仕組みだ。
円安の進行や海外での急速なインフレを受け、ホテル宿泊費が法定額を超過するケースが増えているため、法改正して実費精算に切り替える。職位の区分を簡素化し、事務負担を減らした上で、宿泊料の上限を設ける方針だ。
赴任時の引っ越し費用も、実際にかかった費用を支給するようにする。引っ越しに伴う家族の交通費については、これまでは扶養親族のみが支給対象だったが、共働き夫婦の増加を踏まえ、扶養要件を廃止し、同居家族への支給に改める。
昨年開いた財政制度等審議会(財務相の諮問機関)で旅費法の見直し案を財務省が示していた。
【時事通信社】 〔写真説明〕霞が関の官庁街=東京都千代田区
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