- 2024/01/24 掲載
暦年輸出額が過去最大、23年は100兆円超 欧米向けが3年連続増
Takaya Yamaguchi
[東京 24日 ロイター] - 財務省が24日発表した貿易統計速報によると、2023年暦年の輸出は前年比2.8%増の100兆8866億円となり、比較可能な1979年以降で最大となった。米国や欧州連合(EU)向けの輸出額が3年連続で増えた。
同省によると、自動車や建設用・鉱山用機械、船舶などが暦年ベースの輸出増に寄与した。地域別では対米輸出が前年比11.0%増の20兆2668億円となったほか、EU向けは10.9%増の10兆3741億円だった。
暦年輸出額の伸びについて、市場では「22年に続いて為替が円安傾向となり、輸出価格が上昇した影響が大きい」(SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト)との見方が出ている。
アジア向けや中国向けの暦年輸出額は対前年比では減少した。輸出から輸入を差し引いた貿易収支全体では、9兆2914億円の赤字にとどまった。赤字は3年連続。
23年12月の貿易収支としては621億円の黒字となり、予想に反して黒字に転じた。ロイターがまとめた民間調査機関17社の予想中央値は1221億円の赤字だった。
貿易統計のうち、輸出は前年同月比9.8%増の9兆6482億円だった。自動車や船舶、自動車の部分品がプラスに寄与した。
アジア向けや中国向けの輸出額も増加に転じた。
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