- 2023/12/21 掲載
中国、台湾からの一部輸入品で関税引き下げ停止へ 選挙控え圧力
[台北/北京 21日 ロイター] - 中国は21日、台湾から輸入する一部の化学品に対する関税引き下げ措置を終了すると発表した。台湾側が貿易協定に違反していると主張した。
来年1月13日の台湾総統選・立法委員(国会議員)選を控え、中国は圧力を強めている。
中国財政省は台湾が中国の輸出品に「差別的な禁止や制限」を課し、2010年の貿易協定に違反したとして、来年1月1日からアクリルやp─キシレンなど12品目を対象に関税引き下げ措置を停止すると発表。
「台湾が本土に対する貿易制限を解除するため効果的な措置を取ることが望まれる」とした。
中国は先週、台湾が貿易障壁を設けており、世界貿易機関(WTO)のルールや2010年の中台協定に違反していると主張していた。
台湾の行政院経済貿易談判弁公室(OTN)は定例閣議後に発表した声明で、中国は「典型的な経済的強制」を行っているとし、「一方的な政治的操作」を止め、双方が加盟するWTOの下で協議を行うべきだと指摘した。
中国の調査プロセスは不公平かつ不透明であり、国際基準に沿っていないとも指摘した。
「調査プロセスにおいて台湾政府は意図的に調査対象から外され、(調査の)政治的目的が経済的目的よりも大きかったことを示している」と批判した。
ただ、関税引き下げ停止による台湾への影響は対処可能だと説明した。
一方、中国の国務院台湾事務弁公室は、与党民進党の「台湾独立への固執」が問題の適切な解決を難しくしていると批判した。
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