- 2023/12/21 掲載
午前の日経平均は反落、米株安を嫌気 利益確定売り
日経平均は約400円安で寄り付いた後、きょうの安値圏でもみ合った。一時574円安の3万3101円15銭に下げ幅を拡大した。
米国市場では、短期的な過熱感が嫌気されて株安となった。金利が低下基調にある中でとりわけハイテク株比率の高いナスダック総合が下落したことが意識され、国内でも日経平均への寄与度の高い半導体関連やハイテク株が軟調となった。
日経平均は、前日までの2日間で約900円上昇しており、市場では「きょうのところは高値を警戒した戻り待ちの売りや利益確定売りを消化する局面となった」(SMBC日興証券の太田千尋投資情報部部長)との声が聞かれた。3万3180円付近を通る25日移動平均線が抵抗線とされ、いったん下げ渋ったが、中盤以降は同水準を下回る推移が続いた。
今週は前半に日銀会合を通過しており、目先は「過度な警戒感が和らぎ、レンジは切り上がっている。年末に向けては3万3000円を挟んだ値固めだろう」(SMBC日興の太田氏)との見方もある。 TOPIXは1.02%安の2325.46ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆7740億9700万円だった。東証33業種では、値上がりは海運やゴム製品、陸運の3業種で、値下がりは輸送用機器や精密機器、石油・石炭製品など30業種だった。
トヨタ自動車は軟調。傘下のダイハツ工業が国内外で販売する全車種の出荷を一時停止すると前日に発表したことや、リコールの発表が嫌気された。このほか、東京エレクトロンやファーストリテイリングも軟調だった。 一方、ダイハツからシェアを奪うとの思惑から買われたスズキはしっかり。資生堂や川崎汽船は堅調だった。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが292銘柄(17%)、値下がりは1317銘柄(79%)、変わらずは49銘柄(2%)だった。
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