- 2023/12/18 掲載
カナダ中銀総裁、早期利下げを明確に否定 FRBとの違い強調
[オタワ 15日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)のマックレム総裁は15日、早期の利下げを明確に否定する姿勢を示した。トロントで行った講演後の発言。
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は13日の会見で、歴史的な金融引き締めが終わった可能性が大きいとの見方を披露した上で、利下げについて内部で議論したことを明らかにした。
短期金融市場は、カナダ中銀についても早ければ来年4月には利下げが開始されると予想している。
しかしマックレム氏は「FRBは彼らが必要なことを行うだろう。われわれはカナダでなすべきことをなすことになる」と、カナダと米国の金融政策経路の違いを強調。利下げを論じるのは時期尚早なのでまだ議論を始めてはいないと述べ、「われわれが話し合っているのは利上げが十分か、あるいはどの程度の期間今の金利水準を維持すべきかだ」と説明した。
カナダ中銀は6月と7月に25ベーシスポイント(bp)の利上げに動いた後は3会合連続で政策金利を据え置いている。
これに先立つ講演でマックレム氏は「物価上昇率はまだ高過ぎる。(利上げを)十分に実施しなければ、物価を押し下げるために結局もっと金利を引き上げなければならなくなる」と警告した。
マックレム氏は、中銀が目指す2%の物価上昇率目標は「視野に入ってきた」と楽観的な見通しを表明した一方、今後数四半期は高金利が経済活動を抑制するので厳しい局面になると警告した。
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