- 2023/12/15 掲載
中国新築住宅価格、11月は5カ月連続下落 70都市中59都市マイナス
[北京 15日 ロイター] - 中国国家統計局が15日発表したデータによると、11月の新築住宅価格は5カ月連続で下落した。不動産セクターは需要や投資に対する信頼感が損なわれ、低迷している。
統計局のデータを基にロイターが算出した新築住宅価格は前月比0.3%下落。10月も0.3%下落していた。
前年比では0.2%下落と、7カ月ぶりの大幅なマイナスとなった。10月は0.1%下落だった。
当局は不動産セクターの支援策を強化しているが、力強い回復は見られていない。
恒生銀行(中国)のチーフエコノミスト、王丹氏は「一般的に年末にかけての取引は低迷し、不動産業界もレバレッジを積み上げたがらず、住宅価格は都市部の所得に比べてまだ高過ぎる」と指摘。「人々はこの下降スパイラルをただ眺めるだけだろう」と述べた。
11月は1級、2級、3級都市がいずれも下落した。調査対象の70都市のうち59都市で下落し、10月の56都市から増加した。
北京市と上海市は今週、1軒目と2軒目の住宅の最低頭金比率を引き下げるなど住宅購入規制を緩和した。
また、中国は11ー12日に中央経済工作会議を開催し、不動産開発の新しいモデル確立を加速するほか、手頃な価格の住宅建設を促進するとした。
格付け会社フィッチ・レーティングスは今週、中国の住宅価格が来年5─7%下落し、2025年に入っても値下がりが続くとの見通しを示した。
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