- 2023/12/15 掲載
午後3時のドルは141円後半で売買交錯、日銀会合後は波乱含みか
[東京 15日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤と変わらずの141円後半で取引されている。参加者の注目は来週の日銀会合に集中しており、週末を控えたきょうは持ち高調整的な売買が中心だったという。
この日のドルは、141円半ばから142円半ばを行き来する展開が続いた。日銀会合を控えて「これまでドルを売り込んだ向きが手じまいの買い戻しに動いた」(FX会社関係者)ものの、米10年債利回りが5カ月ぶりの4%割れとなる中で、買い上がる動きは限られたという。
前日海外で上昇したクロス円も一服。ユーロは155円後半、ポンドは181円前半でもみあいとなった。前日の欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行(英中央銀行)の会合結果は予想よりタカ派的と受け止められたが、円相場を大きく左右する日銀会合を待ちたい、との指摘が出ていた。
通貨オプション市場では、ドル/円の予想変動率(インプライド・ボラティリティ)が上昇。日銀会合をまたぐ1週間物が前週の9%台から16%台まで急上昇したほか、1カ月物も11%台と5カ月ぶり高水準をつけた。
他の主要通貨ペアの1カ月物ボラティリティは、ユーロ/ドルやポンド/ドルが6%台で、比較的値動きが軽い豪ドルやNZドルでも9%台にとどまる。ハト派傾斜したとされる米連邦公開市場委員会(FOMC)が日銀にどう影響を与えるのか、市場では様々な思惑が交錯しており「円がある程度上下動するのは避けられない」(国内証券関係者)という。
来年1月のマイナス金利解除を予想する大和証券シニア為替ストラテジストの多田出健太氏は「市場はある程度、日銀の政策変更を織り込んでいる。瞬間的に円高へ振れることあっても、金利差が大きく縮小するわけでもないので、持続力は乏しいだろう」と話していた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 141.88/141.89 1.0982/1.0986 155.85/155.86
午前9時現在 142.26/142.29 1.0992/1.0996 156.41/156.42
NY午後5時 141.87/141.90 1.0991/1.0995 155.98/156.02
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