- 2023/12/14 掲載
米利下げ・軟着陸期待で連日高値=NYダウ、3万7000ドル台
【ニューヨーク時事】ニューヨーク株式市場では、優良株で構成するダウ工業株30種平均が年初来高値を連日更新している。米利下げ観測や、物価高を抑えつつ景気後退を回避する「軟着陸」への期待が背景にある。13日には連邦準備制度理事会(FRB)が来年の利下げ加速見通しを示したのを受け、ダウは3万7000ドル台と、史上最高値で取引を終えた。
FRBが昨年3月から始めた利上げが奏功し、消費者物価指数(CPI)の伸びが鈍化するなどインフレが緩和。来年前半にもFRBが利下げに踏み切るとの見方から投資家心理が改善し、ダウの直近5営業日の上げ幅は1000ドルを超えた。
FRBが13日の金融政策会合終了後、2024年の利下げ回数を従来の2回から3回に増やすとの見通しを公表したことも株高に拍車をかけた。この方針が好感され、ダウは前日終値比512.30ドル高の3万7090.24ドルと、22年1月以来1年11カ月ぶりに最高値を更新した。
利上げが出口に向かいつつあることや、景気軟着陸の観測も相まって、市場では「株価高止まりの流れが続く」(関係者)との期待が膨らむ。
一方、米金融界では景気後退への懸念もくすぶる。金融大手シティグループのフレーザー最高経営責任者(CEO)は緊迫化する中東情勢などを挙げ、「景気後退に入る可能性がある」と警戒している。
【時事通信社】 〔写真説明〕ニューヨーク証券取引所=米ニューヨーク(AFP時事)
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