- 2023/12/13 掲載
日経平均は3日続伸、短観の改善好感 半導体株しっかり
[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比82円65銭高の3万2926円35銭と、3日続伸して取引を終えた。米国で消費者物価指数(CPI)発表を経て株高となったことや、日銀短観での景況感改善が相場を支援した。一方、心理的節目の3万3000円付近では上値が重かった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表や米連邦準備理事会(FRB)議長会見を日本時間のあす未明に控え、午後は模様眺めが強まった。
日経平均は129円高で始まり、一時260円高の3万3104円47銭に上昇した。米CPIは概ね予想通りで利下げ時期の市場予想を大きく変える内容ではなく、米主要3指数は年初来高値を更新。日経平均も買いが先行した。
日銀が朝方に発表した12月短観は、大企業・製造業の業況判断指数(DI)がプラス12と3期連続で改善。価格転嫁の進展や自動車の生産台数回復などが寄与した。短観を踏まえて半導体製造装置や機械などに買いが入り、指数の押し上げに寄与した。
もっとも、先行き判断DIは大企業・製造業がプラス8、大企業・非製造業がプラス24といずれも悪化を見込むほか、想定為替レート(全規模・全産業)は2023年度通期で1ドル=139.35円と前回9月の135.75円から、3円超円安方向に修正され、為替による業績上振れ余地の縮小も意識された。
日経平均は3万3000円付近では上値が重くなり、伸び悩んだ。「明確な売り材料はないが、買い上がる材料にも乏しい」(国内証券のストラテジスト)との声が聞かれ、25日移動平均線(3万3091円50銭=13日)が上値めどに意識された。自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティー問題への警戒感も、上値を抑える要因になった。午後には一時20円高の3万2864円38銭に上げ幅を縮小した。
FOMCでの大きな波乱は見込まれていない。ただ、メンバーによる政策金利見通しが「来年に4―5回の利下げという市場の織り込みより少ない回数の場合、短期的に株価にネガティブな材料となる可能性がある」(フィリップ証券の増沢丈彦・株式部トレーディング・ヘッド)との見方もあった。
TOPIXは0.07%高の2354.92ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.08%高の1211.68ポイントだった。プライム市場の売買代金は3兆6013億8000万円だった。東証33業種では、値上がりは機械や銀行、精密機器など9業種で、値下がりは鉱業や海運、建設など24業種だった。
東京エレクトロンが年初来高値を更新。アドバンテストは堅調だった。フジ・メディアHLDGは英ファンドによる株保有が明らかになり経営改善期待から買われ、年初来高値を更新。同業他社株にも物色が波及した。一方、ファーストリテイリングやTDKは軟調だった。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.23%高の664.97ポイントと反発した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが773銘柄(46%)、値下がりは828銘柄(49%)、変わらずは59銘柄(3%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 32926.35 +82.65 32973.47 32,864.38─3
3,104.47
TOPIX 2354.92 +1.76 2358.37 2,346.54─2,
362.77
プライム市場指数 1211.68 +0.95 1213.35 1,207.36─1,
215.57
スタンダード市場指数 1153.54 +1.82 1153.06 1,150.47─1,
155.75
グロース市場指数 848.15 +2.28 848.61 843.76─852.
58
グロース250指数 664.97 +1.54 665.62 661.18─668.
75
東証出来高(万株) 147683 東証売買代金(億円 36013.80
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