- 2023/12/13 掲載
NY市場サマリー(12日)ドル下落、株は今年の最高値・利回り低下
ただ、朝方発表された米消費者物価指数(CPI)が一部の分野でインフレが高止まりしている兆候を示したことで、ドルは下げ幅を縮小した。
終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.19%安の103.85。CPI発表直後、103.48まで下落する場面もあった。
ドル/円は0.40%安の145.60円。一時144.75円まで下げていた。日銀によるマイナス金利政策継続もしくは解除を巡る観測から、円の不安定な値動きが続いている。
<債券> 国債利回りが低下した。米国の基調インフレ率が市場予想と一致したことで、この日から2日間の日程で始まった連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きが決定されるとの見方が強まった。
労働省発表の11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で3.1%上昇。前月の3.2%から鈍化し、ロイターのまとめた市場予想と一致した。変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数は前年同月比4.0%上昇と、伸びは前月と並んだ。
これを受け、10年債利回りは4.15%まで低下。終盤の取引では2.3ベーシスポイント(bp)低下の4.215%。
金利見通しを敏感に反映しやすい2年債利回りは1.5bp低下の4.711%。
<株式> 続伸し、主要3指数が今年の最高値を更新した。インフレ指標が米連邦準備理事会(FRB)の利下げ時期に関する見方を大きく変える内容ではなかったことが背景。13日まで開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が待たれる。
市場はこのところ、FRBの利下げが早ければ来年3月になるとの見方を織り込んでいたが、5月に後ずれした。
S&P総合500種の主要11セクターではエネルギーが約1%安と下げがきつかった。原油価格が4%近く値下がりした。一方、情報技術は4営業日続伸し、過去最高値で終了。年間で2019年以来最大の上昇率を記録する見通しとなっている。
ソフトウエア大手オラクルは12.44%の大幅安。クラウドサービスの需要鈍化を背景に第3・四半期の売上高見通しが市場予想を下回った。
グーグル親会社アルファベットは0.58%安。人気ゲーム「フォートナイト」を開発したエピック・ゲームズが、グーグルのアプリ市場「グーグルプレイ」を独占禁止法(反トラスト法)違反で提訴した裁判で勝訴した。
<金先物> 対ユーロでのドル軟化などを背景にプラス圏を推移していたものの、その後売りに押され、ほぼ横ばいとなった。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前日比0.50ドル(0.03%)安の1オンス=1993.20ドル。
<米原油先物> インフレの根強さを示す米経済指標をきっかけに売りが膨らみ、3営業日ぶりに反落した。米国産標準油種WTI1月物の清算値(終値に相当)は、前日比2.71ドル(3.80%)安の1バレル=68.61ドルと、中心限月の清算値ベースで6月下旬以来約5カ月半ぶりの安値となった。2月物は2.71ドル安の68.85ドル。
ドル/円 NY終値 145.43/145.46
始値 145.17
高値 145.85
安値 144.75
ユーロ/ドル NY終値 1.0792/1.0796
始値 1.0796
高値 1.0827
安値 1.0768
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 107*08.50 4.3151%
前営業日終値 107*00.00 4.3300%
10年債(指標銘柄) 17時05分 102*10.50 4.2102%
前営業日終値 102*03.00 4.2390%
5年債(指標銘柄) 17時05分 100*21.00 4.2267%
前営業日終値 100*17.50 4.2510%
2年債(指標銘柄) 17時05分 100*08.25 4.7350%
前営業日終値 100*08.75 4.7270%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 36577.94 +173.01 +0.48
前営業日終値 36404.93
ナスダック総合 14533.40 +100.91 +0.70
前営業日終値 14432.49
S&P総合500種 4643.70 +21.26 +0.46
前営業日終値 4622.44
COMEX金 2月限 1993.2 ‐0.5
前営業日終値 1993.7
COMEX銀 3月限 2301.6 ‐4.2
前営業日終値 2305.8
北海ブレント 2月限 73.24 ‐2.79
前営業日終値 76.03
米WTI先物 1月限 68.61 ‐2.71
前営業日終値 71.32
CRB商品指数 258.0917 ‐3.6751
前営業日終値 261.7668
PR
PR
PR