- 2023/12/13 掲載
米国株式市場=続伸、今年の最高値更新 FOMCに注目
Chuck Mikolajczak
[ニューヨーク 12日 ロイター] - 米国株式市場は続伸し、主要3指数が今年の最高値を更新した。インフレ指標が米連邦準備理事会(FRB)の利下げ時期に関する見方を大きく変える内容ではなかったことが背景。13日まで開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が待たれる。
12日発表された11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.1%上昇と、前月の3.2%上昇から鈍化し、ロイターのまとめた市場予想と一致した。
一方、前月比では0.1%上昇と、横ばいを予想していた市場の見方に反し上向いた。ガソリン価格が下落したものの、家賃の上昇に相殺された。
市場はこのところ、FRBの利下げが早ければ来年3月になるとの見方を織り込んでいたが、5月に後ずれした。
CMEのフェドウォッチによると、来年3月に少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利下げが実施される確率は指標発表前の約50%から43.7%に低下。5月の確率は11日時点の75%から約78%上昇した。
ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティテュートのシニアグローバル市場ストラテジスト、スコット・レン氏は「市場はインフレ率が低下し続け、来年の企業収益が適切な伸びを示し、FRBが利下げすることを想定している」と指摘した。
その上で、株価は年初来高値にあり抵抗線に直面しているとし、短中期的に大きな上昇余地はあまりないだろうと述べた。
13日には卸売物価指数(PPI)も発表される。
S&P総合500種の主要11セクターではエネルギーが約1%安と下げがきつかった。原油価格が4%近く値下がりした。一方、情報技術は4営業日続伸し、過去最高値で終了。年間で2019年以来最大の上昇率を記録する見通しとなっている。
ソフトウエア大手オラクルは12.44%の大幅安。クラウドサービスの需要鈍化を背景に第3・四半期の売上高見通しが市場予想を下回った。
グーグル親会社アルファベットは0.58%安。人気ゲーム「フォートナイト」を開発したエピック・ゲームズが、グーグルのアプリ市場「グーグルプレイ」を独占禁止法(反トラスト法)違反で提訴した裁判で勝訴した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率が拮抗。ナスダックでは1.3対1で値下がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は105億2000万株。直近20営業日の平均は109億5000万株。
*内容を追加しました
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 36577.94 +173.01 +0.48 36442.10 36596.11 36373.22
前営業日終値 36404.93
ナスダック総合 14533.40 +100.91 +0.70 14423.01 14533.40 14385.39
前営業日終値 14432.49
S&P総合500種 4643.70 +21.26 +0.46 4618.30 4643.93 4608.09
前営業日終値 4622.44
ダウ輸送株20種 15418.60 +20.37 +0.13
ダウ公共株15種 875.92 -2.19 -0.25
フィラデルフィア半導体 3930.18 +27.80 +0.71
VIX指数 12.07 -0.56 -4.43
S&P一般消費財 1376.60 +5.47 +0.40
S&P素材 520.43 +2.93 +0.57
S&P工業 931.51 +4.27 +0.46
S&P主要消費財 747.17 +2.30 +0.31
S&P金融 607.17 +4.30 +0.71
S&P不動産 237.65 -0.11 -0.05
S&Pエネルギー 615.54 -8.45 -1.35
S&Pヘルスケア 1552.29 +7.19 +0.47
S&P通信サービス 235.48 +0.46 +0.20
S&P情報技術 3344.07 +27.47 +0.83
S&P公益事業 320.37 -1.31 -0.41
NYSE出来高 9.17億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 32930 + 220 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 32865 + 155 大阪比
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