- 2023/12/12 掲載
午前の日経平均は続伸、米株高で 3万3000円近辺では上値重い
[東京 12日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比191円57銭高の3万2983円37銭と、続伸して取引を終えた。前日の米株高や半導体関連株上昇の流れを引き継いでハイテク銘柄がしっかりと推移し、相場を押し上げた。ただ、アジア時間に入り為替が円高に進んだことが重しとなったほか、日経平均が節目の3万3000円台を回復すると利益確定の売りも出て、上値の重さが意識された。
日経平均は前営業日比315円高と、堅調にスタート。寄り付き後すぐに上げ幅を拡大し、一時380円高の3万3172円13銭まで上昇。半導体関連株や指数寄与度の大きい銘柄の一角が指数を支えた。一方、買い一巡後は次第に上げ幅を縮小し、3万3000円近辺でもみ合う展開となった。朝方、146円近辺で推移していたドルが前場終盤にかけて145円半ばまで下落するなど円高が進み、相場の重しとなった。
市場では「日経平均が3万3000円台を回復し、戻り待ちの売りが出ているほか、今週から来週は米日で金融政策イベントも予定されており、上値が重くなりやすい」(T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー・浪岡宏氏)との意見が聞かれた。今晩は米国で消費者物価指数(CPI)の公表を控えているが、「仮に市場予想を上振れて米金利高・米株安となっても、その場合は為替が円安に振れるとみられ、日本株に大きな重しになる可能性は低いのではないか」(浪岡氏)という。
一方、自民党の政治資金をめぐる問題については「これまで国内政治が日本株市場に大きな影響力があったわけではなく、マーケットは企業業績や金利動向をより重視しているため、現時点では相場への影響は限定的」(国内証券・ストラテジスト)との指摘が聞かれた。
TOPIXは0.28%高の2365.16ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆7651億5200万円だった。東証33業種では、不動産、非鉄金属、電気機器など24業種が値上がり。銀行、鉱業、電気・ガスなど9業種は値下がりした。
個別では、ダイキン工業が2%高で堅調。半導体関連株は東京エレクトロン、アドバンテストがそれぞれ1%超高となったほか、ルネサスエレクトロニクスが5%超高となった。
月次の売上高が堅調だった良品計画、物語コーポレーションが大幅上昇した。
プライム市場の騰落数は、値上がり822銘柄(49%)に対し、値下がりが786銘柄(47%)、変わらずが51銘柄(3%)だった。
PR
PR
PR