- 2023/12/08 掲載
製造業、3期連続改善か=自動車の生産回復けん引―日銀短観・民間予想
日銀が13日に発表する12月の全国企業短期経済観測調査(短観)の民間シンクタンクなど13社による予測が8日、出そろった。企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、自動車の生産回復や原材料高の一服に支えられ、大企業製造業が3期連続の改善を見込む。6期連続で改善した大企業非製造業は、物価高による消費抑制や人手不足の深刻化で小幅な悪化を予想している。
DIは業況が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」の割合を引いて算出する。
大企業製造業DIの予測平均は、前回の9月短観から1ポイント改善のプラス10。半導体不足の緩和で自動車の挽回生産が続いたほか、「円安が一段と進展し、輸出企業の収益環境が改善した」(みずほリサーチ&テクノロジーズ)ことも追い風になるとみられる。一方、「中国経済の回復の遅れなどが重し」(ニッセイ基礎研究所)との指摘もあった。
大企業非製造業DIの予測平均は、1ポイント悪化のプラス26となった。経済活動の正常化やインバウンド(訪日客)需要の拡大が下支え要因となるが、「物価高による実質所得減少で、個人消費が弱含んだことが業況を下押しする」(明治安田総合研究所)とみられている。
【時事通信社】
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