• 2023/12/08 掲載

街角景気、11月の現状判断DIは横ばい 好悪材料が綱引き

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Kentaro Sugiyama

[東京 8日 ロイター] - 内閣府が8日発表した11月の景気ウオッチャー調査では、現状判断DIが49.5と前月から横ばいだった。インバウンドや観光の活性化などが景況感の押し上げ要因になっている一方、物価高による節約志向などが押し下げ要因で、好悪材料が交錯している構図は前月と変わらない。景気判断は「緩やかな回復基調が続いているものの、一服感がみられる」とし、前回の表現を維持した。

構成項目の3部門では、家計動向関連DIが前月から0.6ポイント上昇し50.1となった。回答者からは「インバウンドの売り上げがかなり好調に推移している」(近畿=百貨店)、「秋の観光シーズンで集客は増加した」(中国=観光型ホテル)といった声が出ていた。

一方、企業動向関連DIは48.0と、前月から1.0ポイント低下。「値上げ自体はある程度受け入れられて売り上げ金額では100%を超えているが、数量では90%台前半が続き、競合他社と比較しても苦戦している」(東海=スーパー)といったコメントが寄せられた。雇用関連DIは1.7ポイント低下の48.7だった。

先行き判断DIは前月から1.0ポイント上昇し49.4となった。年末年始の人の移動などによる押し上げ効果に期待する向きが多いという。4カ月ぶり上昇。内閣府は先行きについて「価格上昇の影響などを懸念しつつも、緩やかな回復が続くとみている」とした。

調査期間は11月25日から30日。

*内閣府の発表資料は以下のURLでご覧になれます。

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