- 2023/12/07 掲載
米EV税優遇巡る新たな規制、中国がWTOルール違反と指摘
[北京 7日 ロイター] - 中国商務省は7日、米国の電気自動車(EV)購入に関する税優遇措置を巡る新たな中国外しの動きについて、国際貿易規範に違反し、グローバルなサプライチェーン(供給網)を混乱させると述べた。
バイデン米政権は今月、EV税優遇措置について、バッテリーなどが中国など「懸念される外国エンティティー(FEOC)」と見なす国由来の材料をある程度含む場合は優遇対象から外す新たな規則を発表した。新規則は早ければ来年から適用される。
中国商務省の報道官は「中国企業の製品を補助金の対象から外すのは典型的な非市場志向の政策だ。中国を含め、世界貿易機関(WTO)加盟国の多くはWTOの基本原則に反する米国の差別的な政策に懸念を表明している」と述べた。
電池製造に使用されるリチウムの処理能力は中国がほぼ3分の2を占め、コバルトも75%を占めている。
しかし電池の国際供給網における中国の存在が、米欧が主張する潜在的リスクに相当するのかアナリストは疑問を呈している。
英王立防衛安全保障研究所(RUSI)の研究員ダン・マークス氏は「大げさな表現が多い。欧州連合(EU)や米国が検討している対策がリスクの規模に見合ったものなのか分からない」と述べた。米欧の措置は産業戦略で、競争力があり生き残れる産業の確保を重視しているとの見方を示した。
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