- 2023/12/07 掲載
中国輸出、11月は6カ月ぶり増加 輸入は予想外に減少
[北京 7日 ロイター] - 中国税関総署が7日発表した11月の貿易統計では、輸出が6カ月ぶりに増加に転じる一方、輸入は予想外に減少した。
輸出は前年比0.5%増加。10月は6.4%減、ロイターがまとめたエコノミストの予想は1.1%減だった。
輸入は0.6%減少。10月の3.0%増からマイナスに転じた。エコノミストの予想は3.3%増だった。
保銀投資(ピンポイント・アセット・マネジメント)のチーフエコノミスト、張智威氏は「中国の輸出は過去数カ月、改善傾向にあり、今回のプラス転換はおおむね市場の予想に沿ったものだった」と指摘。「最近は他のアジア諸国の輸出にも回復の兆しが見られる」と述べた。
ハンセン銀行チャイナのチーフエコノミスト、ダン・ワン氏は「海外の需要が予想より強く、内需は予想より弱いことが示された」とした上で「最大の輸出品目は電気機械と自動車であり、欧州とロシアの需要が輸出を押し上げるだろう」などと分析した。
製造業の景況感は、直近の政府と民間の統計が強弱交錯し市場では引き続き政策支援が必要との見方が出ている。
アナリストは、不動産セクターや失業問題、弱い家計と企業景況感が持続的な景気回復に立ちはだかっており、最近の政策支援が内需喚起に十分か判断できる状況にはないと指摘する。
国際通貨基金(IMF)は11月、2023年と24年の中国の経済成長率予想をそれぞれ0.4%ポイント引き上げた。一方、ムーディーズは5日、中国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更した。
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