• 2023/11/22 掲載

三菱重、防衛事業の売上高26年度までに年1兆円 防衛費増で2倍に

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Maki Shiraki

[東京 22日 ロイター] - 三菱重工業は22日、防衛事業の売上高が2024─26年度の次期事業計画中に年間1兆円規模になるとの見通しを発表した。これまでは年5000億円弱で推移していたが、日本政府の防衛費増額を受けて倍増を見込む。受注した製品を納入し、売り上げ計上が進む27─29年度は年1兆円以上を計画する。

同社はこの日、防衛事業説明会を開いた。防衛・宇宙セグメント長を務める江口雅之執行役員は、防衛事業の売上高について「3年くらいかけて売り上げが伸びていき、1兆円規模に達する」との見通しを示し、利益率は「10%くらいは狙っていきたい」と述べた。

受注が急増していることから、設備投資も現状から倍増させる。江口氏は「設備は2年後、3年後に増やし、26年、27年、28年ごろに設備をフル稼働できるよう増強しておかないといけない」と語った。

現在6000人─7000人規模の人員は、社内異動に加えて新卒・中途採用で2─3割増やす。撤退したジェット旅客機事業の人員はすでに次期戦闘機の開発などに当たっており、江口氏は「ほぼ即戦力として」活躍していると話した。一方、急な受注停止で投資・人員が過剰にならないよう徐々に増やしていくとした。

中国が軍事力を増強し、北朝鮮が相次ぎミサイルを試射する中、日本政府は23年度から5年間の防衛費を約43兆円に増額した。三菱重は、敵の射程外からミサイルを発射できるスタンドオフ防衛能力や統合防空ミサイル防衛能力など7つの分野に重点を置き、政府の防衛力整備計画1年目に当たる今年度の受注額は過去最高の約1兆6000億円を見込んでいる。

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