同じ時期にもうひとつ注目されたのがクルーグマンの「ニュー・エコノミー論」批判だ。有力誌フォーリン・アフェアズの1997年7・8月号には、歴史的考察から景気循環の安定化を論じたDavid Hackett Fisherの著書The Great Wave: Price Revolutions and the Rhythm of Historyに対するKrugman(1997a)の批判的書評が掲載された。
注1 ハンフリー・ホーキンス法(完全雇用均衡成長法)に基づき、連邦準備理事会(FRB)議長が年2回議会に経済見通しと金融政策の運営を報告するためのもの。
注2 Greenspan(1997a)参照。
注3 Federal Reserve Board(1997)参照。
注4 Greenspan(1997b)の項目“Inflation, Output, and Technological Change in the 1990s”参照。
注5 日本経済新聞7月23日付夕刊参照。
注6 Krugman(1997a)参照。
注7 たとえば、フォーリン・アフェアーズ1997年7・8月号で景気循環が緩やかになったと論じたウェバーも、“Those fundamental forces of the business cycle have not gone away”と記している(Weber[1997])。
注8 このような見解があったことはThe Economist(1997), Stephenson(2000)などで指摘されている。