カリフォルニア大学サンディエゴ校 公共政策大学院 安藤 尚貴/スタンフォード大学 客員研究員 友澤 孝規
安藤尚貴
京都大学法学部卒業後、経済産業省に入省。エネルギー基本計画の改定、福島復興支援(主に産業復興)などの業務経験を経たのち、製造業の第4次産業革命対応の担当者として、デジタル化対応への支援やものづくり白書執筆などに従事。現在は、カリフォルニア大学サンディエゴ校公共政策大学院に留学中。
友澤孝規
東京大学工学部卒業後、同大学院の技術経営戦略学専攻にて博士号を取得。経済産業省に入省後、アベノミクスの実行などの業務経験を経たのち、2018年にエネルギー基本計画見直し作業の中核を担ったことで経済産業大臣より優秀職員表彰を受ける。現在は、スタンフォード大学に客員研究員として留学中。
2018年9月、米国のカリフォルニア州において、同州内で使用される電気に関して、2030年までに電力の60%を再生可能エネルギーで、2045年までに100%を再生可能エネルギーなどのクリーンエネルギーで賄うよう、電気事業者に対して義務付ける法案「Senate Bill 100(SB 100)」が成立した。トランプ大統領就任後、「パリ協定」からの離脱を表明するなど、米国の気候変動問題への対応が混迷する中、改めて同州は独自に気候変動問題に対応していく姿勢を明示した形となった。今回は再生可能エネルギーの導入などに関して世界をリードしてきたと言われているカリフォルニア州の歴史を紐解き、気候変動問題対策としての再生可能エネルギー政策の最前線を概観する。