脆弱な「グループ企業・支社」が転落のはじまり? 本社だけ堅牢でも意味がない理由
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なぜ、セキュリティ製品導入済みでも攻撃者に突破されてしまうのか?
近年のサイバー攻撃のトレンドの変化で押さえておくべきなのが、不特定多数のばら撒き型の攻撃から、特定企業や業種に標的を絞った攻撃になってきている点だ。これまでとは異なり、より戦略的に攻撃を仕掛けるようになってきており、被害が拡大しやすい傾向にある。また、初期侵入後に、ターゲット企業のネットワークに感染・拡散させるまでに平均90分あれば十分に実行できてしまうという調査結果も出ている。まさにセキュリティ対策は時間との戦いになってきているのだ。記憶に新しい被害事例を挙げるとするならば、大手自動車メーカー関連会社から派生した被害がグループ全体に及んだり、某医療機関においては被害発生から復旧に1カ月以上もかかり、業務に甚大な影響が出てしまったケースなどがある。さらに、最近は国際政治面から重要インフラが狙われるケースも増えてきているようだ。
このご時世ならば、セキュリティに対してまったく無策の企業はないはずだ。しかし実際には、セキュリティの壁をいとも容易く突破されてしまう。その死角はどこにあるのだろうか。ここからは、狙われるポイントや狙われやすい企業の特徴を解説する。
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