担当者はうんざり…面倒すぎる「IDの棚卸」を「工数1/4」に短縮できた理由
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IDの棚卸はなぜこんなにも面倒? 担当者が憂鬱になる理由と課題
IDの棚卸業務は、従業員の人事情報の整理や、各業務システムのアカウント情報をエクスポートすることから始まる。実は、すべての従業員の情報が人事マスタデータに保存している企業はまれだ。というのも、正社員の情報は人事システムに登録されてActiveDirectoryなどにひもづいていても、雇用形態によっては、部署ごとに人事情報がExcelなどで管理されることが多いからだ。業務システムには正社員だけでなくさまざまな雇用形態のメンバーが登録されているが、それらユーザーすべてを網羅した人事マスタを持つ企業はほとんどないのだ。また、部署ごとに個別にSaaSなどでシステム導入していることもある。このようなケースだと、契約社員や協力会社用のアカウントを新たに登録する場合、システム管理者にアカウント作成を依頼する必要がある。そのため、どうしても人の介在は不可避であり、ID情報に人事情報との完全性を保つのは難しい。こういった事情から、「人」の情報と管理対象システムの「アカウント情報」を定期的に総洗いし、情報の漏れや抜けがないか点検する必要が出てくるのだ。
従業員の情報と各システムのIDを収集したら、次にそれらを各部門が確認しやすいフォーマットに整える。部署ごとに情報を分割し、確認すべき項目を台帳化してから、各部署に確認依頼を出す。当然だがユーザー数やシステムが多ければ、利用IDも多岐にわたり複雑になるし、フォーマットを整えていく作業も多くなる。
各部門に確認依頼した後も、FAQ対応に手間がかかったり、システムによってはグループ企業など社外のユーザーへの確認もあるため、進捗管理もひと苦労だ。ようやく回答情報が揃っても、そこからシステム側に変更や削除など回答情報の対処をし、ID棚卸実施結果の報告書を作成・決裁を回すため、かなりの作業量になる。
こういった実は負荷が大きいID棚卸業務が、一般企業では四半期ごと、規定が厳格な金融系企業などでは毎月実施しているケースもあり、たとえ片手間の作業であっても、1回の棚卸に最低1カ月ほどの工数がかかってしまう。慢性的な人材不足の中でメインの業務以外にここまでの時間を割くことは、担当者にとっても企業にとっても足かせとなる。デジタル化がさらに進展し、IDの管理も複雑になる中、企業はこの棚卸業務をどう変革していくべきだろうか。
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