高度で巧妙なサイバー攻撃に対抗、システムと人の両面でのセキュリティ対策とは
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ゼロデイやNデイなど脆弱性を悪用したサイバー攻撃が増加
近年のサイバー攻撃の傾向としてあげられるのは、リモートワークの普及に伴って、セキュリティ対策が十分でない状況を狙ったものが増えているということだろう。2019年11月~2020年12月までの間に観測された新規の悪意のあるファイルの1日あたりの平均数は36万件という数字が出ている。特に目立っているのは脆弱性を悪用した攻撃だ。この攻撃も大きく3つのパターンに分かれている。1つ目はオフィスソフト・ブラウザ・Javaなど、企業で利用しているアプリケーションの脆弱性を狙った攻撃である。これらの脆弱性をゼロにすることは難しいため、リスクが常に存在することを認識しておくことが必要だろう。
2つ目はゼロデイ攻撃である。ソフトウェアのセキュリティホールが発見されて、対策される前にすばやく攻撃を仕掛けてくるため、対処は簡単ではない。
3つ目はNデイ攻撃と呼ばれるものだ。発見されたセキュリティホールに対するパッチが公開されているものの、脆弱性の解消が行われておらず適用ができていないため、その脆弱性を悪用して攻撃を仕掛けてくるものである。このNデイ攻撃も増加している。
モニタリングや管理のための正規のツールを悪用した攻撃も増えている。これらの正規のツールを情報の収集やマルウェアの実行のために利用するというやり方だ。正規のツールであるために、セキュリティ製品の検知をすり抜けるケースもあり、やっかいな攻撃方法といえるだろう。
リモートワークの増加に伴って、これらのサイバー攻撃が大幅に増えている。リモート中の従業員が自宅で使用している端末から、社内のWindows端末やサーバにアクセスする際を狙って攻撃を仕掛けてくるのだ。十分なセキュリティ設定ができないままリモートワークを開始したため、被害に遭うケースが目立っている。
これらの攻撃で昨今目立つのが「人」が要因となっている傾向だ。次章以降で、今の時代のサイバーセキュリティのあるべき姿とはどのようなものなのかを解説していこう。
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