なぜHCI導入は「期待ハズレ」に終わるのか? 運用負担を本当に軽減できるHCIとは
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HCI導入後に見えてくる「ありがちな課題」
経産省が「2025年の崖」で指摘している通り、デジタルトランスフォーメーション(DX)を成功させるためには、深刻化するIT人材不足をいかに乗り切るかが重要となる。IT人材の確保やスキルアップはもちろんだが、同時に運用コストをいかに削減するかが鍵となるだろう。その取り組みの中で、特にクラウド移行が難しいオンプレミス環境のITインフラにおいては、「HCI」へと移行する動きが活発になっている。ストレージ機能を統合することで、サーバ仮想化をよりシンプルに実現するHCI。その強みは導入の容易さや拡張、および運用を含めたTCOの削減にある。だが、そうした魅力に飛びついてHCIを導入したものの、「期待を裏切られた」と感じる企業も少なくないようだ。
たとえば、HCIを構成する仮想化ソフトウェアなどをアップグレードする際の負担だ。基本的にハードウェアとソフトウェアは別のベンダーが提供しているため、IT担当者は各製品の依存関係などを確かめながら、バージョンアップの計画を立案しなければならない。もし問題が発生したときには、ハードウェアとソフトウェアのどちらに起因するのかを切り分け、それぞれの窓口に問い合わせる必要がある。
また、ビジネスの変化に合わせた柔軟な拡張性が失われることもHCIに見られる課題だ。コンポーネントの一体化により、構成の増減が容易になる点はHCIが持つメリットの1つだが、用途によってはリソースにムダが生じる。たとえば巨大なストレージを必要とする場合には、一緒に拡張したコンピュートノードが過剰になったりする。これは逆も同様である。
これからHCI導入を考えている企業はもちろん、他社に先駆けて導入し、リプレースのタイミングに差しかかっている企業にとっても、HCIの選び方は悩ましいものとなっている。こうしたHCIの「よくある課題」を解消することはできないのだろうか?
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