デロイトらが警鐘「DXの死角」とは? 意思決定の質を下げている原因は明確だった
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周回遅れの日本。浮き彫りになる「DXの死角」
業界や業種を問わずDXが求められている現在、多くの日本企業は、基幹業務システム、特に販売から生産、会計までの実行系業務から推進している。一方グローバルでは、すでに実行系ソリューションの導入も一巡しており、現在は計画系業務の標準化がトレンドだという。「日本企業が現在、会計情報などを蓄える実行系の整備を進めている点は、企業経営の王道と言えます。方向性は間違っていませんが、欧米より10年ほど遅れている印象です。まだ手つかずとなっている計画系と、計画系と実行系データを比較するための見える化やアナリティクスにも目を向ける必要があるでしょう」と語るのは、デロイト トーマツ コンサルティング(以下、デロイト トーマツ)の松尾 淳氏だ。
日本企業が向かうべき大きな方向性が示される一方で、目下の大きな課題感として「とにかく作業時間がかかるデータ集計のような仕事の負荷を軽減したい」という本音も聞かれる。約5年前から「働き方改革」により、“Excelからの脱却”を図る企業も増えてきた。
「昨今、既存プロセスを自動化するために『RPA』が注目されました。しかし業務スピードを上げたり、データの精度を高めるには、RPAなどのツール導入だけでは抜本的な解決は難しい。やはり企業としてのゴールを明確にし、それを実現するためのシステムアーキテクチャーを全体最適の視点で検討しなければ、いくらツールを導入しても期待する効果は得られないのです」(松尾氏)
そこで冒頭で触れたように、まずデータを蓄積する実行系からDXに着手する企業が多いわけだが、「何をどのくらい売るか」「いくら稼ぐか」「そのためにどこに投資するか」「どんな人を雇うのか」など企業の将来を決める計画系業務の改革が後回しにされてしまうという、日本特有の悪しき問題点があぶり出されているのだ。
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