「自遊空間」が挑んだ現場のDX、“年600時間”削減した店舗管理業務のアプリ化とは
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PCを持ちながら行えない店舗の巡回、なくならない紙文書
「スペースクリエイト自遊空間」は、明るく清潔感があり、女性も入店しやすい内装とサービスが特徴の複合カフェ(インターネット環境の他、アミューズメント設備などを備えたカフェ)である。運営しているランシステムは、23年前から全国展開を仕掛け、現在では業界トップクラスの131店舗を運営するまでに成長を遂げている。同社では近年、店舗利用をすべて非対面で行える仕組みに加え、24時間365日運営するサポートデスクを設け、リモート接客システムの整備も進めている。 その背景にはもちろんコロナ禍の影響もあるが、それ以前から慢性的な人材不足に対応するために推進していたという。一方、フロント業務は無人化を進められても、管理業務はそうはいかない。特に131店舗を抱える同社において、どの店舗でも快適な空間を提供し、ブランドを確立するためには、管理にも相当の人手が必要になることは想像に難くないだろう。
そのため同社では、現場管理者である「ゾーンマネージャー」を地域ごとに配置し、所轄の店舗を定期的に巡回、現場の運営状況を丹念にチェックしたり、売上金管理といった内部統制の確認も行っている。そしてゾーンマネージャーは巡回後、ミーティングで報告するために各店舗の状況を報告書としてまとめていた。
「報告内容の作成やデータ化には毎回3時間以上も要していました。本来やりたい重要業務が報告業務によって圧迫されていました」と語るのは、同社 経営企画室 課長代理 渡邊 剛史氏だ。なぜ、報告書の作成にこれほどの時間が必要だったかというと、店舗の現場ならではの事情があった。
「清掃状況などをチェックするには店舗内を歩きながら確認する必要があるため、PCを片手に持ちながらでは行えません。そこでやむを得ず、チェックリストを紙に印刷し現場ではそこに記録していました。そして巡回を終えたら、紙に記録したデータをExcelに入力、集計するという方法をとるしかありませんでした」(渡邊氏)
渡邊氏は、続けて「健全な店舗運営をするには、現場の状況を迅速に把握することが必要です」と力強く語る。さらなる進化のために同社は、現場のDXに取り組むことを決めた。
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