なぜ「特権アクセス管理」はゼロトラストの中核なのか、セブン&アイが導入した理由
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現在のリモートワークの問題点とは? 求められるゼロトラストと特権アクセス管理
新型コロナウイルス対策としてリモートワークが広がり、従来の「境界型セキュリティ対策」は限界を迎えている。社内/社外の境界にファイアウォールなどのセキュリティ機器を設置して、「安全な社内ネットワーク」を実現するのが従来の対策だ。しかし、在宅勤務が増えて社内/社外の境界が曖昧になったことで、その前提が崩れてしまったのだ。もちろん、従来からVPNを使って社外で業務できる環境は整備されていた。しかし、そのVPNも、急激に進行するテレワークと高度化・複雑化するサイバー攻撃を前に限界が露わになっている。
VPNの最大の問題は、いったん認証されると、ユーザーのアクセスに100%の信頼を置くことだ。このため、ユーザーの端末がマルウェアに感染したら、社内すべての端末が危険にさらされてしまう。そこで注目されるのが「ゼロトラストのセキュリティ対策」だ。人やデバイスを信頼することなく、1つ1つのアクティビティをチェックしてセキュリティを担保する考え方である。
そして、ゼロトラストのセキュリティ対策に欠かせないのがアカウント管理である。アクセスしているユーザーが正しいユーザーであることが担保されて、初めてアクティビティのチェックが意味を持つからである。
サーバやデータベースに対してあらゆる権限を持つAdministratorやroot、ERP(統合基幹業務システム)のアカウント、パブリッククラウドのIAMユーザー、さらにTwitterやFacebookなどの公式アカウントなど広義の意味での特権アクセスの管理は、ゼロトラストのセキュリティ対策の根幹を支える取り組みだといえる。
特に海外では「特権アクセス管理」を導入し、サイバー攻撃や内部不正に対しても強固な情報セキュリティを築いているが、なぜこのような差が生まれたのか。次章からその背景を解説するとともに特権アクセス管理の詳細や、環境の構築方法を解説していこう。
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