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新型コロナウイルスで変容する企業の構造と体質
新型コロナウイルスの流行は、実態経済にも大きな影を落とした。アフターコロナの世界では、常識や価値観が大きく様変わりする「ニューノーマル(新しい日常、新常識)」が構築されていく。テレワークへの関心や導入の推移をみても明らかだが、もはや新型コロナウイルス流行以前の世界には戻れないだろう。そこで企業は、新しいデジタル戦略を模索していく必要がある。今後は、省力化・無人化やオンラインビジネスも拡大していくため、ビジネス構造や企業体質そのもの、たとえば組織のあり方や人事制度まで変わっていくことになるはずだ。
アビームコンサルティングの安部 慶喜氏は、「新型コロナウイルス感染拡大により多くの企業の業績が急落し、回復には長期間を要するという見方が広がっています」と現状を分析する。
「政府発表によると、2020年1-3月期の国内総生産(GDP)は対前年比でマイナス3.4%。『緊急事態宣言が発令される前』ですら、リーマンショック並です。外出自粛が本格化した4-6月期は、さらに厳しくなる可能性があるでしょう。企業は生き残りをかけて、短期・中期的と長期的な視点での対応が求められています」(安部氏)
そうした中、いま企業に突きつけられている課題は、「いかに場所を問わず生産性の高い働き方を実現するか」だ。また売上が伸び悩む中で利益を確保するには、「コスト削減」と「業務のスリム化」が急務である。
これらを実現するために、企業はどのようにAI(人工知能)やRPAといったテクノロジーを武器として操り、新しい時代に応じたデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進していけばよいのだろうか。
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