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ビジネスに求められるようになった2つの要素とIT部門の関係
──ビジネスにとってよりITが不可欠となっている一方で、複雑化するITシステムでIT部門の負荷が大きくなっています。IT部門の方々と接する機会が多い立場から、現在の状況をどう見ていますか。八木氏:確かに、「既存システムの運用で手いっぱいで、なかなか新しいことに取り組めない」という声はよく聞きます。一方で、企業がデジタルトランスフォーメーションに取り組む中、AIやIoTを活用した新しいビジネスの創出など、IT部門への期待が高まっているのも確かです。
北山氏:昨今はビジネスの“スピード”と“品質”が大きく変わりつつあるように感じます。たとえば、従来は単にモノが買えれば良かったのが、現在は個人の趣味嗜好に合ったパーソナライズされた製品やサービスをスピーディに提供することが求められています。
品質も同様です。従来は企業側に基準があり、その基準をクリアすることで品質を担保してきました。もちろん、引き続き企業側が基準を設ける取り組みも重要ですが、現在はユーザーが満足できるかどうかが品質の基準になっています。
こうしたスピードや品質を担保するには、膨大なデータを高速に解析しなければなりません。それにはITが不可欠であり、IT部門にはその実現が求められているのです。
──コンテナが登場した背景も、こうした動きと関係がありますか。「コンテナの登場でアプリケーション開発が変わった」という認識は正しいでしょうか。
北山氏:もちろん関係していますが、順番は逆だと思います。「ビジネスが変わったのでコンテナが使われるようになった」と理解した方が自然でしょう。ビジネスにスピードと品質が求められるようになり、それに対応するアプリケーション開発が必要になりました。その結果、コンテナが不可欠になったのです。
──スピードや運用負荷の軽減を目的に、AWSやGCPなどパブリッククラウドを活用する企業も増えています。一方で、さまざまな理由からパブリッククラウドを活用できない企業も少なくありません。
こうした企業は、競争から取り残されてしまうのでしょうか?
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