スマートファクトリー化による生産性向上が「絵に描いたモチ」に終わる理由
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なぜスマートファクトリーが“現実解”にならないのか
マーケットが激しい変化を続ける中、製造業は生き残るために、生産性の飛躍的な向上を求められている。それには、原価管理・人手不足対策・在庫管理・品質管理の視点で、業務を抜本的に見直さなければならない。実際に、今生産性の向上を目指す企業の多くは、こうした視点で解決すべき課題を抱えているのではないだろうか。製品の原価が正確にわからないので、利益が出ているかもわからない。製造業を志望する若者が減っており、生産の先細りが懸念される。在庫が把握できていないため、納期確認などのたびに営業コストがかさむ。それでいて顧客の求める品質レベルはますます上がる一方、というようにである。こんな状態では、もはや市場の現実に太刀打ちできない。
そこで近年、特に注目を集めているのがIoTを利用したスマートファクトリー化である。スマートファクトリーでは、機械と上位系のシステムが人を介さずに“会話”する。たとえば現場の製造設備の稼働状況や生産量のデータをセンサーが収集し、上位系システムにリアルタイムで自動送信するといった具合だ。こうした仕組みを構築できれば、生産計画や生産指示はもちろん、在庫や原価の把握、品質管理まで、必要な業務をすべて一元的かつ効率的に管理できるようになる。
だがこれを実現するのは決して容易ではない。特に予算の厳しい成長企業にとっては、開発・運用コストの負担が深刻だ。
RFIDタグやセンサー、ビーコンなどの製造機器から上位系システムまでデータを伝送する場合、プロトコルが機器ごとに異なるため、複数の階層を経由する必要がある。当然システムの作り込みは複雑になり、コストは膨大になる。さらに、製造機器からデータをうまく伝送できたとしても、それが既存の上位系システムと調和できるとは限らない。ここでつまずいた場合もやはり、コストをかけた対応が必要だ。
このような理由から、スマートファクトリー化が“絵に描いたモチ”に終わる可能性があることを忘れてはならない。
・スマートファクトリー化の“現実解”とは
・「目標」に合わせたシステム選択が成功のカギ
・日本の製造業にはまだ可能性がある、今何をすべきか
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