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  • 2018/08/21 掲載

いつまで経っても「コストセンター」?情シス改革の“はじめの一歩”とは何か

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20年来、企業の情報システム部門(情シス)は、コストセンターからプロフィットセンターへの転換が叫ばれてきた。情シスというと、業務システムの運用・保守を中心とする守りの部門とみなされることが多く、いまでは厳しい見方さえある風潮だ。そこで経営側は、積極的に利益を生み出せる「攻めの情シス」への転換を求めているが、一方でその改革は遅々として進まないというジレンマもある。

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“攻めの情シス”となり、プロフィットセンター化にかじを切ることができるのか
(©k_yu - Fotolia)

いつまで経っても情シスがコストセンターから抜け出せない理由

 経営戦略を阻む課題は非常に多い。しかもその課題は企業が成長を続けるほど、大きな壁となって立ちふさがる。特に、「ヒト・モノ・カネ」の経営資源に「情報」が加わった現代においては、「情シスのプロフィットセンター化」は経営戦略に多大な影響を与える。

 攻めのITの重要性が叫ばれるものの、大企業でもないかぎり情シス担当は数名程度しか抱えていないところも多く、「ひとり情シス」として他業務と兼任するケースも珍しくない。情シス部門は日々、人的リソースが足りず、攻めのITまで手が回らないという厳しい現実を突きつけられている。

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一般的に想起される「守りの情シス」「攻めの情シス」のイメージ

 また、組織的な問題として、経営にITシステムが必要不可欠なものであるという意識改革も十分にできていない例も多い。情シス側も攻めのIT実現のためには業務を深く知る必要があるが、現場の懐に切り込んでいけていない現実がある。

 日本の製造業は、ニッチ分野で世界的なシェアを持つ有望な企業も多いが、そういった企業ほど現場の声が強く、ITへの理解が進まないという事情もある。いまは匠の技を持つ高度な人材が、現場をなんとか切り盛りしている。しかし、すぐそこに少子高齢化の波が押し寄せており、いずれ現場も回らなくなると懸念する声が聞こえる。

 このほかにも経営の見える化やガバナンス強化など、課題を挙げればキリがない。
この記事の続き >>
・意外にできていない「リアルタイム経営」、解決法は?
・海外拠点は“不正の温床”?ガバナンスを効かせるには
・情シスがプロフィットセンターに変わる日は来るのか

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