データサイエンスでの人材不足、スキルを分解すれば糸口が見える
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データ活用で深刻化する「人材」の問題
データ分析に取り組む必要性や重要性は論を待たないが、社内に「データサイエンティスト」を抱え、組織的に取り組むことができている企業はまだ少ないのではないだろうか。中でも深刻な問題が人材の不足だ。ビジネスを理解したうえで、データ分析に詳しい人間は稀有の存在と言える。そこで、そもそもデータサイエンスに求められるスキルから考えてみたい。
まず1つ目は分析スキルだろう。統計モデルや機械学習を駆使して、ビジネス遂行に必要なデータモデルを構築する。2つ目は業務スキルだろう。自社の事業に精通し、ビジネス課題を理解して、分析結果を施策に活かせるスキルで、ビジネスアナリストが持つものだ。最後がITスキルである。データを収集・分析するIT基盤を構築したり、あるいは必要とするデータを必要なタイミングでユーザーに提供することができるデータエンジニアという側面を持つ。
仮にこれら3つのスキルすべてに秀でたスペシャリストが社内に存在すればよいわけだが、現実はそう簡単にはいかない。最初に挙げた分析スキルを持つ人材でさえ、引く手あまた、社内外からの獲得が困難なケースが目立つ。
そこで考えられる施策が2つある。まず、3つのスキルを分解して、チームで取り組む体制を構築すること。また、統計学の専門的な知識がそれほどなくても有効にデータを活用できる仕組みを用意することだ。
ただし、それさえも決して簡単ではない。まず、企業内でチームを構築しようにも、新造チームではスキルレベルがバラバラ、扱えるソフトウェアもバラバラということが少なくない。せっかく優れた仮説を考え、分析を行ったとしても、その分析が属人的で、他の人が活用できないというケースもよく聞く話だ。いわばプログラマーにおける統合開発環境(IDE)のようなものが存在していないのである。
また、統計学の専門知識を簡易化するという点についても課題は山積している。統計処理や機械学習、深層学習などのデータサイエンスを本格的に行うには現場担当者が持っているExcelのような汎用ツールでは不十分。一方で、オープンソースソフトウェアの分野で用いられることが多いRやPythonなどはスキルの習得が大変なばかりか、ビジネスアナリストや現場の担当者と情報を共有するにしても、レポートにしたり、グラフにしたりするには、かなりの負荷がかかってしまう。
このように体制を整えるだけでも課題山積のデータ分析だが、解決の糸口も見えてきた。
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