なぜ某大手飲料メーカーは、シェアNo.1ではなく純国産の帳票システムを選んだのか?
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某大手飲料メーカーの事例から探る帳票システム導入のポイント
企業がビジネス活動をするうえで、帳票は必ず発生する。その種類や数は膨大で、いかに帳票業務を効率化するかが、企業の生産性を大きく左右すると言っても過言ではない。フジワークは、マニファクチャリング・サービス(受託製造業務や構内製造請負業務)、基幹系から情報系、携帯端末系までの幅広いシステム開発、精密測定器やゲーム機のアクセサリーなどの製品開発という3本柱で事業を展開している企業だ。岡本氏は、このうちシステム開発部門に属し、ユーザーの課題を解決するシステム開発を取りまとめている。
そんなフジワークが某大手飲料メーカーからRFP(提案依頼書)を受けたのは、以前からシステム保守を担当する企業の1社だったからだ。新ERP導入に伴い、従来の帳票生成ツールも刷新することになったが、その際の大きな要件は「コスト削減」と「帳票開発の内製化」であった。
現行ソリューションの更新を検討も、コスト削減の確信が持てず
岡本氏は「某大手飲料メーカー様が扱う帳票類は、EDI(電子データ交換)によるオンライン受発注だけでも、販売業者別に数百種類もありました。そのためデータ移行も含め、全体のコスト削減が必須でした。また運用の際に自社の保守メンバーが帳票を簡単に開発できる環境にしたいというご要望もありました」と振り返る。全社帳票システムについては、連携された帳票用データを組織別に事前に振り分ける「仕分」、帳票を出力する「帳票出力」、法定保存帳票として管理できる「電子帳票」、権限に応じた帳票の閲覧と印刷を可能な「帳票管理」という構成要件があった。
フジワークは、更改前の保守ベンダーの強みを活かすために、当初は現行ソリューションをベースに構成要件を検討していた。
「現行ソリューションならば、帳票定義の移行コストが、ほぼゼロで済むと考えたからです。しかし当時採用していたミドルウェアはシェアNo.1でも価格が高く、最新バージョンにするとコスト削減できるかどうか、その確信が持てませんでした」(岡本氏)
一方、内製化に関する「仕分け」と「帳票定義」は、前システムでも対応できていた。
「ただし更改後には基幹システムが変更されるため、帳票データ作成の一部も帳票システム側で対応しなければならないことが判明しました。その場合、帳票データの作成までを内製化すべきかという点も課題に上がりました。検討の結果、必要な帳票データに絞った専用ツールを自作し、それを運用時に使ってもらうことにしました」(岡本氏)
懸念された帳票ソリューションの選定については、他社製品の見積りを対抗案として作り、社内外の経験者から情報を収集したり、製品紹介サイトで最適なものを調べ尽くしたそうだ。その結果、1つの純国産の帳票システムが最終的な候補としてあがったという。
・決め手となったのは「PDF出力のスピード」と「コストの安さ」
・そのほかにも大手メーカーからの採用が目立つ理由とは
・最新版ではどんな機能アップが行われたのか?
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