顧客生涯価値(CLV)を最大化するため、コンタクトセンターに必要なKPIとは?
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人件費を抑え、お客様の高い満足を得るためのKPIの求め方

カスタマーエンゲージメント・ソリューション スペシャリスト
川村 有吾氏
コールセンターは、電話だけでなく、メールやFAX、チャットなど、あらゆるコンタクトに対応する機能を備え、コンタクトセンターとも呼ばれている。コンタクトセンターに求められる機能が高度化するとともに、その規模は拡大し、業務はますます複雑化しており、「業務効率とサービス品質の両立」「コスト削減と顧客満足の向上」を両立することは大きな課題だ。
こうした中、先日開催された「コールセンターマネジメントセミナー 2016 東京」では、日本アバイア カスタマーエンゲージメント・ソリューション スペシャリスト 川村 有吾氏が登壇。川村氏は、まず、コンタクトセンター運営で必須となるサービスレベルとワークロード・ワークフォースのバランスをとる基本的な手法の中で、押さえるべきポイントを解説した。まず考えたいのが、人件費を抑え、お客様の高い満足を得るためのKPIの設定だ。
「一般的に、コンタクトセンターの処理時間は、担当者(エージェント)の入電呼量(着信数に対し、エージェントが対応した数の割合)と平均サイクルタイム(処理時間)を掛け合わせることで求められます。コンタクトセンターにとって効率的な状態は、すべてのエージェントが処理に当たっている待機時間ゼロの状態ですが、これは、顧客にとっては長く待たされる状態を指すため、満足度は下がります」(川村氏)
そこで、川村氏は、トータルの人件費を、エージェントの電話外時間を踏まえた総労働時間で考えることを提唱する。
「そのためには、KPIをMECEに(重複なく、漏れなく)考える必要があります。まず、顧客からの総コール量は、イコール総入電呼量とならない点に注意が必要です。インバウンド・コールのKPIは、局内放棄呼量(着信したが顧客が切ってしまった呼量)も考慮して考える必要があります」(川村氏)
さらに、「応答呼」(エージェントが応対したコール)、「放棄呼」といった指標ももう少し詳しく見てみる必要性があると川村氏は語る。
「たとえば、解約の電話のためコンタクトセンターに電話をしたが、3時間待たされたという場合、良いサービスが提供できていると考えてよいでしょうか。つまり、応答呼または放棄呼だけをKPIとしてはサービスを提供できているかどうかを判断するには不十分です。このため、応答呼の内訳も、『サービスレベル内応答呼』『サービスレベル外応答呼』に分けて指標を設定する必要があります。一方、放棄呼の中でも『瞬断呼』(ワン切りのように切ってしまったコール)は除外して考慮する必要があります」(川村氏)

統計学的手法での呼量予測は比較的簡単になっている
続いて、川村氏は、人員配置をロジカルに行う手法について解説した。コンタクトセンターでは、エージェントが電話で直接、顧客とコミュニケーションをとるため、人の効率的なマネジメントが不可欠だ。
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