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  • 2014/01/20 掲載

マルチデバイスのフロントエンド・プラットフォームに進化した「Biz/Browser」で、モバイルファースト時代の課題を一挙に解決

ついにiPadに対応する新しい「Biz/Browser AI」も登場

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先ごろオープンストリームの主催により開催された「Biz/Browser Re:Style Day 2013」。本イベントでは、同社の業務システム向けWebプラットフォーム「Biz/Browser」によって、企業の業務改善と生産性向上がどのように実現されるのか、新製品と今後の戦略、事例などが紹介された。ここでは、オープンストリーム 代表取締役社長の佐藤浩二氏と、 製品企画部の岸本信介氏の講演について報告しよう。

「Biz/Browser」を、真の意味でのビジネス用ブラウザとして昇華させていく

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オープンストリーム
代表取締役社長
佐藤浩二氏
 オープンストリームの佐藤浩二氏は、まず「Biz/Browser」とは何か、その歴史と歩みから説明を始めた。

 「Biz/Browser」は、いまから15年ほど前の1999年(企画開始は1998年)に初めてリリースされた業務システム向け国産Webプラットフォームだ。その後Ver.3になって、大手企業として初めて東京海上(現、東京海上日動)が採用。2004年には業務用ハンディターミナル向けの「Biz/Browser Mobile」が登場し、さらに2005年に「Biz/Browser XE」がヒットして一般に浸透し始めた。2011年にはPC版が最新バージョンの「Biz/Browser V」となり、その後2012年にスマートデバイス版(Android対応)の「Biz/Browser AI」も公開された。直近では来春2014年3月に、iPad版「Biz/Browser AI」のお披露目が控えている。

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今年で生誕15年を迎える「Biz/Browser」の歩み。業務用ハンディターミナル向けの「Biz/Browser Mobile」、PC版の「Biz/Browser V」、スマートデバイス版の「Biz/Browser AI」という3つの柱がある


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展示ブースでは、2014年3月に発売予定の「Biz/Browser AI」(iPad版のプレビュー版)のデモを実施。写真は「Biz/Browser」用につくられた簡易POSシステムの画面
 佐藤氏は「『Biz/Browser』は、名だたる大企業に採用されるまで成長しました。基幹系システムのフロントとして、『Biz/Browser』を大企業が採用してくれたことに深く感謝しています。ベンチャーとしてスタートした頃、清水の舞台から飛び降りる気持ちで、弊社製品を採用していただいた企業もあるのです」と感慨深げに語った。

 「Biz/Browser」の大きな特徴だが、発売以来すべてのバージョンにおいて、歴代Windows OSとの互換性を維持してきた点が第一に挙げられるだろう。当初「Biz/Browser V」は、Visual Basicのようにクライアントサイドでユーザーインターフェイス(UI)を開発するツールという認識で、企業が採用することが多かったという。その後、Windows CEに対応する「Biz/Browser Mobile」、さらにスマートデバイス版の「Biz/Browser AI」へと展開していった。

「タブレットで利用する際に、PC用の業務アプリケーションの一部をフィールドワークで使いたいという要望を多くいただきました。そこで、タブレット用にアプリケーションをもう一度つくり変えるのではなく、PCから容易に移植できることを前提に開発しました」(佐藤氏)。

 これまで「Biz/Browser」は、業務アプリケーションにおいて入力生産性の高いUI生産ツールと、その実行環境を提供するリッチクライアント要件を満たすものとして重宝されてきた。さらにサーバシステムとの疎結合連携や、クライアントのバリューを加えることで利用目的が広がった。疎結合連携という点では、HTTPのみで通信するだけなのでネットワークに負荷をかけない。またサーバサイドのデータをクライアントで受け取る仕組みによってオフライン処理も実現。フィールド利用やユーザーの使い勝手を変えない利便性から、クライアント端末の価値も加わった。

 佐藤氏は「そういう意味では、単なるリッチクライアントではなく、アプリケーション基盤として活用できる業務システムのフロントエンド・プラットフォームに生まれ変わったのです」とし、「Biz/Browser」のRe:Style、すなわち「脱RIA」(脱 Rich Internet Application)を掲げた。

 もう1つ、最大のポイントはiPad版が登場したことだ。これにより、iOS、Android、Windows CE、Windows 8など、すべてのOSにおいて対応が可能になった。これらOSのバージョンの違いを吸収してくれる点もメリットだ。マルチOS対応により業務アプリケーションの水平展開が行える。Androidのバージョンが変わっても原則的に手を加えずに利用でき、ハードウェアの依存度も小さい。端末選定を気にかけず、“モバイルファースト時代”の課題を解決できるようになった。

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「Biz/Browser」は、Javaの仮想マシンのように働く。iOS、Android、Windows CE、Windows 8など、OSの違いを意識することなく、業務アプリケーションを操作できる


 また「Biz/Browser」は、システムインテグレートする際にミドルウェア的に導入される。その際に、タブレット端末で利用できるフィールド業務アプリケーションと組み合わせ(バンドル化)、業種・業務・デバイスに特化したソリューションとしても展開が可能だ。さらに、以前から蓄積された「Biz/Browser」用のテンプレート(「Biz/Block」)を公開する予定もある。そのモジュールを活用すれば、素早い開発も行える。このように、タブレットという汎用デバイスを専用デバイス化させるソフトウェアプラットフォームとして位置づけていく方針だ。

 佐藤氏は、「Biz/Browser」の将来についても触れた。「ビジネスユーザーに広く利用してもらうために、運用面ではライセンスを管理する仕組みを、セキュリティ面ではインターネット耐性の強化を進めていきます。企業の中枢システムへの導入を促進していきたいと考えています」という。

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「Biz/Browser Re:Style Day 2013」の模様。多くの「Biz/Browser」ユーザーが参加し、大きな会場が埋め尽くされた
 もう1つは、さらに開発の生産性を高める予定だ。同社は「Biz/Browser」の開発環境として「Biz/Designer」を用意している。開発技術者のユーザビリティを向上するために、これを全面的に刷新して全プロダクトで共通化するそうだ。また時代の要請に応えるために、クラウドとモバイル環境に適したシステムインテグレートの開発に対する負荷も軽減していく方向だ。

 最後に佐藤氏は「さらに言えば、将来的にすべてのデバイスから、すべてのアプリケーションへ、『Biz/Browser』だけでビジネス業務が完結するものにしていきたいです。業務システムとインターネットの両方に利用できるブラウザとして、写真・動画の扱いや高速表示などもブラッシュアップしつつ、真のビジネス用ブラウザとしての認知度を確立したいと考えています」と抱負を述べた。

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