クラウド進展で運用負荷は増大?注目集める“マルチテナント”という新潮流
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ハードウェア集約だけでは解決できない運用管理負荷の課題
「データセンターの集約、さらにはビジネスを支えるITの俊敏性を高めることに注目が集まっています。この動きはアプリケーションサーバだけではなく、データベースやストレージでも進んでいます。しかし一方で、集約密度が高まったからこそ生まれる課題も見えてきました。」
クラウドを構築する過程で、システムは仮想サーバへと置き換えられ、少ない機器に集約される。その段階で機器コストや電力は抑えられるものの、運用コストについては思うように下げられないケースが少なくないと人見氏は指摘する。
「たとえ数十台のサーバをサーバ仮想化によって1台の機器に集約できたとしても、運用管理負荷は劇的には削減できません。なぜなら、ハードウェア上にはOSがあり、データベースがあり、そしてアプリケーションがあるからです。OSのセキュリティパッチの適用やアプリケーションのバージョン管理など、その負荷は物理環境で構築しているときと何ら変わりはありません。さらに、安易にサーバを増やすケースも後を絶たず、こうしたことも現場の負荷増大につながっています。」
さらに問題になっているのが、データの増大だ。ビッグデータをはじめとして、データ活用の機運が高まっているが、データ量の増大だけでなく、データの種類も拡大している。現在、企業内にはさまざまなデータベースが点在しており、またサーバの数が増えれば、それだけ運用管理負荷も重くなる。
こうしたクラウド時代ならではの新しい課題に対して、極めて興味深いアプローチで解決しようとする動きが出てきた。
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