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  • 2010/11/17 掲載

失敗しないサーバ仮想化運用・保守術:障害発生時の切り分けと窓口一元化がポイント

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前回はサーバ仮想化の「導入」を成功に導く条件として、綿密な事前調査と計画、集約するサーバの信頼性が重要であることを述べた。そこで今回は「運用・保守」に焦点をあてて、サーバ仮想化を成功に導くポイントを見ていこう。本番だからこそ直面する運用面の課題に対し、日立製作所(以下、日立)のPCサーバの「HA8000」やブレードサーバの「BladeSymphony」と、日立電子サービスの「安心仮想化ソリューション」で解決する方法を紹介する。

サーバの仮想化は、実はシステム運用者の頭痛の種

 コスト削減、省スペース、柔軟でスピーディなシステム構築など、サーバの仮想化が企業に多くのメリットをもたらすことは、あらためて言うまでもない。

 しかし、仮想化によってやっかいな問題が増える可能性もあるということを忘れてはならない。というのも、物理サーバ上に仮想化レイヤーが追加されるため、1つのシステムが複雑化されることになるからだ。シンプルな例を挙げると、従来ならサーバの電源が入っているかどうかは電源ボタンを見ればよかった。しかし、物理的な実体を伴わない仮想サーバは電源が入っているかどうかを確認するのも専用のツールが必要になる。

 特に問題なのは障害発生時だ。仮想化レイヤーが追加されたことで、障害の原因が物理サーバなのか仮想サーバなのか、あるいはネットワークなどの別の要因なのか、といった「切り分け」を難しくさせている。各社に問い合わせた際に“たらいまわし”にされる問題もあるだろう。

 実際にサーバ導入後に判明する問題として「性能」に関するものに加え、「障害発生時の影響」をあげる声が多い。

 さらに深刻なのは技術者の数の問題である。IAサーバで仮想化技術が普及し始めたのはここ数年であり、十分な経験やスキルを持ったエンジニアが揃う企業は限られる。特にユーザ企業では、仮に問題が特定できても、適切な対応をとって、スピーディに保守することは困難な状況ではないだろうか。

 これらの問題を踏まえて、今後の仮想化環境の「運用・保守」を考えていかなければならないのである。

    仮想化レイヤーが加わることで管理が複雑化
    特に障害の「切り分け」が難しい
    十分な経験やスキルを持つエンジニアが少ない

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