【事例】経営から製造現場までを直結するERPシステムがCSと社員の意欲向上を可能にした
大和鋼管工業 代表取締役社長 中村慎市郎氏
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市場のスピードに対応した社内情報の連携をめざしてERPを大幅刷新
「リーマン・ショック以降、鉄鋼関連製品の分野でも、価格や需要の大きな変動が起こっています。こうした下り局面では、市場のニーズにスピーディに対応し、なおかつ在庫を最小限におさえる体制作りが急務になってきます」とERP導入の背景を語るのは、大和鋼管工業 代表取締役社長の中村慎市郎氏だ。
同社がそれまで使用していたERPシステムの限界を感じて、「いろいろなことが日々見えるように。お客様のニーズに応えられるように」をコンセプトに、大がかりなシステムの刷新に着手したのは2006年のこと。いくつかの競合製品も含めて検討を重ねた結果、最終候補に残ったのは、オラクルのERP; JD Edwards EnterpriseOneをベースにしたアクセンチュア/ソピアが提供するテンプレート「製造業向けJDEソリューション」(以下、JDEソリューション)だった。この採用のもっとも大きな理由は、「継続的なフォローが可能」な点だったと中村氏はふり返る。
「Oracleが2004年のJD Edwards社買収後、改めて中堅企業向けの戦略製品としての位置づけを宣言したのを聞き、これならば長く使えると確信しました。長期間にわたってのサポートが保証されるという安心感は、大きかったですね。」
パッケージとしての簡便さと省コスト性も、採用の決め手になったという。
「業界に詳しい、ほかのベンダからも提案をもらったのですが、そのプランはフルカスタマイズで作り込みも多く、コストや運用維持の点でも不安がありました。その点 JD Edwards EnterpriseOne(以下JDE) ならばパッケージの基本機能でほぼまかなえるし、当社のようなプロセス系製造業に必要な機能を備えている点も評価しました。」
2007年からは要件定義が始まり、主要部分の実装作業はほぼ1年で完了。2008年の夏には無事カットオーバーを迎えた。またシステム構築に際しては、各システムの情報連携に工夫がこらされた。
「当社では、営業や経理から工場の現場までを一気通貫で結ぶことが、製販一体を実現する上での必須要件になります。そのためMES(製造実行システム)との連携が、大きなテーマになりました。『今何を作っているのか、何が必要なのか』といった工場の現場の状況が、経営層からも瞬時にわかる仕組みをいかに作るかのチャレンジだったといえますね。」
ここでは、SIerであるアクセンチュア/ソピアが大きく貢献した。ソピアは、Oracle製品に関してはデータベースを始め数々のパイオニア的実績を持っている。その技術力とノウハウが、今回の案件でもいかんなく発揮されたといえよう。
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