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三菱マテリアルは、銅を中心とした非鉄金属素材、付加価値の高い機能材料や製品を製造する非鉄金属メーカーである。2020年に発表したデジタル化戦略では、21のテーマを設定。その1つが基幹システムのSAP S/4HANAへの移行だ。規模の大きい企業にとっては特に難易度の高いERP移行だが、同社はすべてを一気に移行するのではなく、一歩ずつ確実に移行する道を選択。まず手を付けたのが「会計伝票起票フローのデジタル化」だったという。その理由や実際の移行・導入プロジェクトの詳細について、キーパーソンである4名に詳細を聞いた。
一気にERP移行する「ビッグバン形式」はリスクが高い
DXの取り組みとしては、2020年にデジタル化戦略「MMDX」(三菱マテリアル・デジタル・ビジネス・トランスフォーメーション)を策定し、ビジネスの付加価値向上やオペレーションの強化、経営の高度化等を進めているところだ。
MMDXでは、「ビジネス付加価値」「オペレーション強化力」「経営スピード」の向上を目指し、21のテーマが設定されたが、その中の1つが基幹システムの刷新だった。三菱マテリアル システム戦略部 ERP推進室 会計業務グループ長 相原 禎久氏は、基幹システムが抱えていた課題を次のように説明する。
「当時、利用していた基幹システムは、2003年から2005年にかけフルスクラッチで開発したシステムであり、拡張性の問題を抱えていました。また、システムで使われている技術に精通した技術者が減っていることもあり、将来を見据えてグローバルのデファクトスタンダードであるSAP S/4HANAへの移行を決断しました」(相原氏)
ただし、さまざまな業務領域に影響のあるERPを、ビッグバン形式で一気に移行するのはリスクが高い。そこで同社はデジタル化戦略の原点に立ち戻り、「経営のあらゆるデータが最後に集まってくるのが経理・財務領域である」ことに着目。出口となる会計システムを先行してデジタル化することを決断する。そこで立ちはだかったのが、“前時代的”な「会計伝票起票フロー」だった。
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・申請、押印、回覧…“前時代的”だった旧ワークフロー
・旧システムとSAP S/4HANA、両方の連携性の高さが決め手
・月間14万件の申請・承認を完全ペーパーレス化
・SAP S/4HANAのフロントとしても活用、「混乱なくスタート」
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